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苦味があるな?

物語で感動する要因を考えてみる

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ネタバレ含むんで、とりあえず上の動画見てからのほうが良いっす。

 

 

らいらぁぁぁああああ!!!!

 

と見事に悲しくなったわけなんですが、ここでふと「どうして感動してしまったのか」を考えてみたいなと思いまして。

 

単純に誰かが死んでしまった、消えてしまっただけなら人は大して涙なんか流さないというのは、日々垂れ流されてる殺人やら事故やらの死亡事件に「かわいそー」とだけ感想を述べる様子からも分かる話です。

 

死は感情を動かすための大きな要素ではあるかと思いますが、それは言ってしまえばボタンを押す段階であり、本質はボタンを押して何かを作動させるための機構になる部分だと思うんですよね。

 

今回はそこを考えていこうという記事です。

 

どれだけ何かを共有したか(好感度問題)

 

人は他人が死んでも泣きはしませんが、大好きな人が亡くなったら涙をながすもんです。

 

そこの違いは好感度、言ってしまえば好きか嫌いかって話なわけで、つまりは登場人物との間に高い好感度を持たせるとか、読者から死んでしまうキャラクターに対して好きという感情を持たれるよう動くとかが、最終的な死にたいしての感動を確実なものにできると思うわけですよ。

 

じゃあどうやったらキャラクター間、もしくは読者からの好感度を高められるかって言ったら、どれだけ「物語の主人格と時間を共有させられるか」だと思うんですよね。

 

現実の心理学にも単純接触効果というものがあり、頻繁に顔を合わせるだけでもその人への好感度が上がると言われているわけで、時間を共有させるというのは効果的でしょう。

 

読者は基本的に主人公とされている人物から物語を見ることになるわけで、そのキャラクターと多くの時間を共有している相手に対しては単純接触効果による好感度上昇を狙えるのではないかと思います。なんでまずは登場させるっていうごく当たり前の話が必要になるはずでしょう。

 

もっというと苦労の共有をさせるのが良さげ

 

これは特にデータがあるわけではないんですが、(あったような気もするけど)結婚相手との関係性を良い形で維持するには、共有できる目標を持ってそこに向けてお互い努力するってのが良いらしんですね。

 

これはすなわち苦労の共有だと思っていて、大変な思いを分かち合い、目標に到達した仲間ってのはそれだけで好感度高くなるのは納得度高い話だと思うんですよ。

 

物語というのは大抵なにか試練なり問題なり課題なり、解決すべき事柄を用意するものだと思うので、そこに向けて好感度を高めたいキャラクターを能力による補助や感情的カバー、何でも良いですけど関わらせてあげると死なせた時感動しやすいんじゃないかと思うわけですな。

 

かわいいは正義だろうな

 

ぶっちゃけライラが禿げてて汗っかきで腹の出たおっさんだったら、どんだけ試練をお互いに力を合わせて解決してきたとしても、死んでしまった時泣けるかと言われたら怪しい部分があると思うんですよ。

 

もちろんこれは一要素なので、演出によっては感動させることも可能だと思いますが、可愛いキャラを死なせるのに比べたら必要な要素はおそらく増えるはず。

 

じゃあなんで可愛いキャラのほうが死んだら悲しいかって言ったら、よりかわいそうだからなんですよね。

 

例えば、老衰で死んでしまったおっさんと、ペットショップで買われたがすぐに捨てられて拾われたと思ったらペット虐待を趣味としているやつで最終的には衰弱死してしまった犬、であれば後者のほうがかわいそうだし、涙出そうじゃありません?

 

これはなんでかって言ったら、犬のほうが可愛いし、かわいそうな歴史を持っているからですね。

 

凄い台無し感はありますけど、泣かせたいならかわいいとしたほうが良さそう。

 

主人公に高い好感度を持っている

 

さっきも書いたんですけど、よっぽどひねくれてる読者じゃなければ、物語は主人格の目線から読み解くものなんですね。

 

で、人間には好きという感情を向けられている人に対して、自分も好きになってしまうという心理があるので、主人公に対して好きという気持ちを向けているキャラクターに対してはおそらく好感度が高くなるだろうと考えられます。

 

におわせるでも、言葉にして書くでもいいんで、読者に「このキャラは主人公のこと好きだよ」と伝えておくと強いかもしれません。

 

まとめ

 

  • 主人公と苦労を共有させる
  • かわいいキャラにする
  • 主人公に好きという感情をもたせる(likeでもloveでも)

 

「どうして俺はこんなに悲しいんだ!」という思いを最初にあげた動画を見て抱いたので、これはちょうどいいと考察してみました。

 

この話って抽象的に理解するなら、登場人物にとって大事な人にするとか情が移るような演出をするとかで片付けられるんですけど、自分が物語を書くっていうならそれではダメなんですよね。

 

インプットは具体的に、アウトプットは抽象的にがウケが良いものを作るちょうどよい理解だと思っているので、自分の中に落とし込むなら具体的にやらなきゃっていう。(俺はどうしてあいつが死んで悲しんだろ→多分可愛かったからだな! とか、苦労を共有したからか、とか書いた日には台無しってレベルじゃないですからね。せめて情が移ったとでも書いとけばニヒルでかっこいいでしょ)

 

※具体的にインプットするのは少しでも再現性を高めるため。抽象的に理解するっていうのは解釈の幅が広がりがちなので、スランプの発生源になりやすいと考えているから

 

この記事は別に読者受け狙ってないからセーフ。そもそも自分の考えまとめるようだしな!