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苦味があるな?

組織内の人間トラブルに有効な方法

yuchrszk.blogspot.com

 

これが面白かったのでシェア。

 

まずこれ。

 

 

  • いじめに罰則を定めてもほとんど効果は示されていない。これはゼロ・トレランス方式でも同じで、やっぱりいじめを減らす効果は低い(ゼロ・トレランス方式は、事前に細かい罰則を定めておき、いじめが起きたら厳密に処分する方法)

 

  • ピア・メディエーション(子供どうしのトラブルを子供たち自身で話し合って解決させる手法)には、逆にいじめを増やす可能性がある

 

  • 傍観者介入(いじめが起きてる状態を正しく認識し、問題が起きたら止めに入るようにうながすトレーニング)は、外向的で共感力一が高く、より高い社会的地位と道徳性を持つ人にしか有効ではない

 

 

 

一言でいうと

 

  • 罰則→ほぼ意味無し
  • 当事者同士の話し合い→逆効果(いじめ増加)
  • 傍観者介入→立派な人だらけのグループじゃなきゃ意味ない

 

という感じらしい。

 

たまに言われる「見て見ぬ振りをする人もいじめている」というのは傍観者介入的な解決方法ですが、おそらくこれが有効な場合そもそもいじめが起きるような土壌では無いっぽいですね。

 

有効なのは2つ。

 

  1. ポジティブな校風づくり
  2. 社会性・感情学習(SEL)

 

 

ポジティブな校風を築くには、とにかくリーダーシップが大事! そもそも指導者が「いじめは生涯にわたる傷を残す」事実を認識しているか? 「子供のおふざけ」と「単なる虐待」のあいだに明確な線引きができているか? すべての子供たちのメンタルヘルスを守るためのコミットメントがあるか? 悪い子供は罰すればいいと思ってないか? 子供たちに共感できているか? ここらへんができるリーダーじゃないと、ポジティブな校風は作れない!

 

でもって、もうひとつの「社会性・感情学習」(SEL)は、その名のとおり対人関係のスキルを学ぶトレーニングで、

 

  1. 自己の理解:自分の感情と思考を理解する能力
  2. セルフマネージメント:自分の感情と思考を適切にコントロールする能力
  3. 社会と他者の理解:どんな相手に対しても共感と理解を持つ能力
  4. 人間関係スキルコミュ力や傾聴力、交渉力などを発揮する能力
  5. 責任ある意思決定力:社会的なルールに従って問題解決ができる能力

 

あたりを学ぶのが目的になってます。うーん、これは私も学校で学びたかった能力ばっかですね。

 

という感じらしい。

 

1つ目は一言で言うならリーダーの共感性の高さが重要だという話っぽいですね。

 

いじめは「いじめっ子が悪で犯罪者だ」の論ではたどり着けない解決方法に見えます。多分当事者の家庭環境や精神状態とか様々な要素によってリーダーが手立てを変えていかなきゃいけないっぽいので、テンプレ的な解決策ではないっぽい。リーダー自身の資質が相当に問われそうですね。

 

2つ目はSEL。見た感じ僕が幸福度を上げるために見てきたライフハック系のトレーニング盛り合わせみたいな感じになってるので、これは生徒の精神面を成熟させていじめトラブルを無くさせるって方針みたいですね。(見た限りセルフコントロール能力アップに繋がるソーシャルトレーニングとか、マインドフルネスっぽいやつとか、認知療法とかで出てくるやつとか。まあほんと盛り合わせかんあります)

 

日本におけるSELの名前は調べた限り下記サイトがいい感じっぽいですかね?

 

https://sel-japan.org/

 

推進グループってだけで、学生に対して直接的に教育を施すって立場ではないみたいで、プロモーションや教材の評価ベースらしいですから、そもそもどうやってSELを実施していくかみたいな課題は残りそう。

 

リーダーベースはもっと教員の給料が上がらないととてもじゃないけどそんな優秀な人材集まらないだろうし、そもそも採用の仕方に共感力を求める項目は大学の同級生見てた限りはなさげ。どっちかっていうとそれっぽいことをやってる人間が評価されるシステムっぽいので、むしろ最初3つをやります!みたいに言う人のが集まってきそうな感じはしますね。

 

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学校の話は置いといて、これは人間が集団として集まった時に起きるトラブル解決方法のテンプレートとして非常に有益な話だと思うんすよね。

 

どうしても組織が大きくなるほど会社設立するほどの優秀さを持つ初代経営者の目から離れるメンバーが増えてきて、強者が弱者を貪るような構図が出てきちゃうもので。例えばセクハラやパワハラモラハラなんかがそうでしょうね。そういった問題を防いでいく上で参考になる話なんじゃないかと思うわけです。

 

しかし今回のこの話は一つの絶望感を生むなとも思っていて『集団ができた場合その集団が一定かつ管理できるもの、もしくは管理者として特定のリーダーが用意されてる場合』しかトラブル解決は難しいことを示唆しているっぽいんですよね。

 

いってしまえば無作為かつリーダーが存在しない集団内で起きる問題に対してアプローチするのが非常に難しいってことです。例えば満員電車の中で起きる痴漢とか。今回扱われなかった新たな解決策を見出すか、小さいとは言え効果があるとされた罰則を強化するかぐらいしか難しいっぽいすね…。(満員時間帯の乗車性別割合なんてどうせそんなかわらんのだから、その比率に合わせて完全に男女別に分けちゃえよと思うんだけど、電子マネーで性別わかるだろうし)

 

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現代はリーダーの素養として求められることが多岐にわたっていて難しいですよね。

 

教師であれば共感力をひたすらに鍛えることでこういった人間関係トラブルを潰せるかもですが、経営者としてならサイコパス性も必要になってくるわけで(人懐っこいが仕事のできない社員のクビをキレる必要がある)そしてこのサイコパス性と共感性は基本的に共存することのない、相反する性質であるわけで。

 

ちなみに共感力を鍛える方法としては

 

  1. ヨガ
  2. 瞑想
  3. 祈り
  4. 自然に触れる
  5. 宇宙の壮大な写真を見る
  6. 自己犠牲をテーマにした作品に触れる
  7. 難解な純文学を読む

 

ってのが脳の迷走神経(すげぇ色んな分野の神経と繋がってるやつらしい)が刺激されて、共感力向上につながるんだとか。

 

「共感力」をきたえるために効果的な7つの科学的な方法 | パレオな男

 

前に嘘見抜くために共感力鍛えるかってこと書いたとき勘違いしてたんですけど、小説なら何読んでも共感力上がるって話じゃないみたいですね。(ミステリ小説とかではダメ)

 

ちなみに即効性のある方法としては目を閉じて相手の声だけ聞くようにすると、相手の感情がわかりやすくなるんだとか。

 

これ覚えてからボードゲームの場で試したりするようになったんですけど、確かに精度上がったような気がします。人によってまちまちですが、嘘ついているときと、そうでないときで声のトーンが変わったりする人がめちゃくちゃ多いです。(語気が強くなったり、震えたり、抑揚がなくなったり、逆にあらわれたり。確かに音だけに集中したほうが相手の感情をわかりやすくなった)

 

しかし調べれば調べるほど現代社会って精神っていうか脳を鍛えるって面ではどんどん不便になってるっぽいすね。自然は遠いし、運動はやりにくいし、マルチタスク環境は整いまくってるし、メンタルに悪いものは溢れかえってるし。いやぁ南無三