INTP型のブログ

苦味があるな?

専門家の落とし穴に落ちるな(念押し)

これ僕に限らず、あらゆる世の中にコンテンツを吐き出している人間は、いずれ実感することだと思うんですけど、

 

  • ベタに走るのを恐れるな

 

って考えがあるんですよ。

 

一つのことを掘り下げていくと、正直「これみんな知ってるよなぁ~」ってネタが自分の中に出てきて、「みんな知ってるでしょ、しょうもな」みたいな批判を恐れて出さなかったりするんです。少なからず僕はそういう経験結構あります。

 

例えばスプラトゥーンを結構やり込んできて「高台ポジションを維持する」とか「不利状況では味方と動きを合わせる」とか、ベタ中のベタな戦略があるんですけど、こういうのやっぱやり込んでくると、コンテンツに盛り込むの「な~んか、しょうもない気がするなぁ」って避けるんですよ。

 

でも、いざそういう王道の戦略みたいなのをまとめて出してみると再生が伸びたり、高評価がいつも以上についてきたりする。そこで「あ、意外とみんな知らなかったんだな」って思うわけです。

 

いや、もっというと「知らなかったから高評価」というより「知っていて、それを正しいものとして提供されたことへの快感」なんてものもあるのかもしれません。

 

なんにせよ、冒頭にも書いたとおり、僕だけじゃなくいろんなクリエイターの人達が口を揃えて「これはみんな知ってるよね」で開けなかった箱を、ネタに切羽詰まってしまったので開けますかぁで開けてみたら爆発的伸び。って経験を割としてるような気がしてます。

 

これを個人的に専門家の落とし穴と読んでいて、知識がなかった頃触れてみて「面白い!」とか「ためになる!」って思った情報を、いざ提供する側。つまりある程度知識を得た状態として出そうと思うと、なんだかみんなが知っている常識のように感じちゃうんですよね。そこで出すのを止めてしまう。

 

極端な話、7割が知っていたとしても、残り3割が知らなくて面白かったりためになる話があるのであれば、間違いなくそっち出したほうが良いんですよ。この世の中に人間がどれだけいるんだよって話で、別に9割知らない話を出さなくても、3割知らない話を出せたらそれだけで相当な数字が出る。まして微妙かもしれないみんな知らない話より、知ってる人のほうが多いけど面白い話のほうが母数に対しての「見たい!」と思う人は多い。

 

だから伸びるし、高評価を得るんですよね。

 

ただこの落とし穴、かわそうと思ってもなかなかかわせなくて、なんでかというと個人なんかでやってると特になんですが、面白いを測る最大の物差しは自分の感覚になっちゃうからです。

 

専門家になればなるほど、一般人と面白いの感覚がずれていくんですよ。

 

動画を作ってない頃はなんとなくで楽しんでいた動画も、作るようになると「あ、ここの編集頑張ってるな」とか「細かい手間だけど動画に動きをつけて退屈感減らしてるな」とか、違うところに面白さを見出したりしていて、普通とは良くも悪くも視点がずれていく。

 

無知から専門家にはなれるかもしれないけど、専門家から無知になることはできない。不可逆的関係性だからこそ、専門家の落とし穴というのは大きくて深いんですよ。

 

普遍的面白いを探るために市場調査をしたり、誰かと話し合ったりすることの重要性をちょっと思い返したくなった早朝でした。