雑に要約すると
- 年代上の登るの難しかったのかもしれないけど階段自体はあった世代が、階段すらなくなっている下の世代に苦言を呈している姿よ
という話だと思う。
ここでいう階段というのは世代ごとの人数に対する出世できる道の数のことで、上の世代と比べると下の世代少ないのにイキってんじゃねーよという話に見える。
人口ピラミッドみれば分かる話だけど、上の世代が2倍近く多い。
そもそも出世というのは人を管理する側だとか、席数が少ない良いポジションにつくとかそういうことを意味していて、そういったポジションの数は人口と比例して増減するんだけど、上の世代が多くて下の世代が少ない場合そこの席はどうなるのか。
- 全体の人口が減少 → 良いポジションが減少(出世できる道、つまり階段が減る)
- 下の世代より上の世代が多い → 上の世代が座っているポジションに入れ替わりで下の世代が入ることは人情の問題でほぼ無い → 良いポジションが埋まり動かない
要は良いポジションは埋まっているけど、人口の減少により良いポジションの数は減っているという。そりゃあ階段の数は当たり前だけど減るよね。
だから先進国は移民入れるとかグローバル化とか、とにかく下のポジションを増やして良いポジションの数を自国内で増やしていくってムーブをしているんだけど、出生数が少ないという根本的な問題に対しては焼け石に水感はある。
上の画像は1920年のときの人口ピラミッドが重ねられてるけど見てみなよ、この氷柱みたいに尖った形。そりゃ今と昔を比べたら難易度はレベルが違うよね。
もちろん昔は昔なりの問題を抱えていたのは間違いないけれど、客観的に見て出世という話で見たら難しいのは明らかに現代だよ。
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ただこの辺の話は「人生って運ゲーだよなぁ」という部分に帰結してくるので、これこれこういう問題があるから上の世代は黙っててくださいなんて言ったところで、自分の生活が良くなるかといえばそんなことはないわけで。
よく日本に生まれただけで勝ち組なんて言われたりしてたけど、ルワンダ虐殺の時期にルワンダで生まれるのも、1920年の日本に生まれて戦争を生き残り、日本立て直しの立役者として輝くかも、現代に生まれてなんとも言えない将来への不安を感じながら生きていくのも、全ては運としか言えない。
配られたカードで戦うしか無いのが現代社会の限界なので、能力・性格・環境全部をひっくるめて自分が幸せになれそうな道を選択していくしか無いのではとは思う。それで失敗してもある程度は国がサポートしてくれるわけだし。
なんていうか現代日本に生まれるというのは大富豪で言うと富豪のポジションなんだけど手札に2とジョーカーがないみたいな、周りからすると「得してるじゃん」と言われるんだけど自分視点からすると全然そんなことはないっていう。そんな感じがするよね。
文句垂れてあわよくば助けてもらいたいという思考は少なからずあるけれど、そうやって子供の振る舞いをすればするほど、いわゆる生殺与奪の権利が他人に移っていくと思うので、例え階段がなくても、ありものでジェットパックを作って遥か彼方に飛んでいくぐらいの気持ちは持っておきたいなぁという今日このごろです。
……まあいつもメンタルブレイク3秒前みたいな心情なんですけどね!