INTP型のブログ

苦味があるな?

選択の責任

ハンターハンターにこんなシーンがあります。

 

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いわゆるトロッコ問題というやつで、『どちらを助ける選択をしても後味の悪さが残る』、マルチバッドエンドであることがわかっているうえで選択しなくちゃいけないって問題です。

 

今現在、まさにこのトロッコ問題に世の中は直面していて、

 

  1. 経済に対して消極的選択をする→経済苦による自殺者増
  2. コロナに対して消極的選択をする→パンデミックによる被害者増

 

みたいなやつです。

 

これはまさにトロッコ問題みたいなもんで、どっちを選んでもマルチバッドエンド。ワンチャンスかけるなら「もしかしたらコロナ被害者そんな増えないかも?」で、経済を通常通り回すって択もあるでしょうが、現実はフィクションとは違い、一歩間違えればパンデミックによって取り返しのつかない状態になる可能性もあります。(いわゆる医療崩壊

 

ただ、トロッコ問題のように100/0で選ぶような話ではないので「経済をどれぐらいの度合いで回すのか?」が論点となっていて、世論としてはGoToレベルでの推奨は危険だと判断されたみたいですね。

 

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こういうのに対して一番楽なのって選択をしないこと、もしくは選択したとしてもバッドの部分を認めないことだと思います。

 

www.tokyo-sports.co.jp

 

「経済的な困窮者は政治の力でいくらでも救えます!!コロナは医療崩壊、医療切迫によりどれだけ甚大な影響が及ぶのか単純比較など不可能なのです 議論事態がバカバカしいのです。

 

だから、こういうこといって煙に巻くようなのは、選択に対しての責任を放棄しているようでなんだかなぁと思うわけです。(土俵にすら立っていない僕が言う権利があるのかと言われたら無さそうですが)

 

まあただ、トロッコ問題に直面して、選ばなかった方の死を観測して、その上でボロカスに批判されるっていうのは、選択をしなければいけない立場にいつの間にやら立っていた人間からすると、それこそ理不尽に感じるのかもしれませんが。

 

よく経営者はサイコパスじゃないとなれないと言いますけど、多分日々…は言いすぎかもしれませんが、高頻度でトロッコ問題に直面するからこそ、まともな共感性を持っていたら精神的に負荷がかかりすぎて無理だからなんでしょうね。

 

会社の存続のためにリストラをして、リストラされた人間、その家族から激詰めされたときに「仕方がなかったんだ!」と言い訳せず「済まなかった」とただ頭下げられる人間なんてまあそんなにいませんよ。

 

『俺の選択には理由があった』って、言葉を尽くして自分に理解を示してもらいたがるもんでしょう。その行動は一番好感度下がる行為だったりするんですが。

 

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結局何が言いたいのって言われたら「トロッコ問題むずすぎ」って話ですね。

 

正直、今のタイミングで矢面に立ってる人間、観測する側からするとやることなすこと全部バッドエンドみたいな状態なので叩きたい放題なんですよね。しかしよくよく考えてみると、どの選択肢とってもバッドエンドなだけで、先頭に立ってる人間が悪いのかと言われたらうーむって感じ。

 

多分、希望的観測として「どうせ無駄金いっぱい使ってんだから、そこ補填に回せ」みたいなのあると思うんですが、一昔前にパナマ文書が出回って、日本人の富裕層の名前がずらりと並んだレポートが誰でも見れる状態になったけれど、メディアでも扱われたけれど、今みたいに世論が動くような状態にはならなかったんですよね。

 

あれだけのインパクトあるものが出回ったけど、金の流れが修正されることはなかった。ってことはそれだけ「金を厳粛に回すことは難しい」ってことですよ。一致団結なんて程遠いほど世論がバラバラな状態で、しかも切れるカードもせいぜい人情味に訴えるぐらいしかないというのに、どうやって経済を回さなくてもみんな生きていけるぐらい、つまり『働かなくても人間を生かすほどの金を捻出することができるのか』って話ですよ。普通に考えて誰がやっても無理でしょ。

 

まあそうはいっても世の中の現状に不満がある人達にとってはけ口は必要なわけで、それがどこに向かうかと言えばトップの人間なんですよね。典型的なブラック企業の独裁者型リーダーをやるならまだしも、まともな組織運用をしてるリーダーの甲斐性にはホント頭上がらんですね。

 

まあそんな感じの思ったことでした。結論は特にないです。マルチバッドエンドに解決策なんて無い、ワクチンできて落ち着くまでの嵐をなんとか凌ぐだけですわ。