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苦味があるな?

流動性提供というゲーム(集中流動性プールの話)

結論から言うと流動性提供はボラティリティに対してショートのポジションをとるため、ボラティリティ予測のゲームといえる……が、しかしそもそも現物保有にはなるのでさらに現物のロングポジションを取っているのとニアイコールの状態になる。

 

単純な現物保持との違いは、

 

  1. 小さな減少は流動性提供のリターンと合算したらプラス
  2. 大きな減少は、集中流動性の場合レンジ幅に到達する可能性があり、到達した場合は減少幅が通常の実質2倍になる
  3. 小さな増加は流動性提供のリターンと合算して大きくプラス
  4. 大きな増加は、集中流動性の場合レンジ幅に到達する可能性があり、到達した場合増加幅は通常の実質0倍になる。

 

つまり通常現物ロングより優位性があるのは1,3のケースであるため、ボラティリティに対してショートポジションを取っているといえる。

 

とはいえ、現物価格が落ち込む局面では雀の涙のような利益しか出ず、微妙。

 

ディレクショナル予測ができるのであれば素直にロング、ショートを打ったほうが効率が良い

 

しいてメリットを挙げるとするならボラティリティは自己相関の強い指標なため、予測難易度が低そうであるというぐらい。ただしまだあまり理解してないけど、ボラティリティ予測のゲームとしてはオプションが存在するので、わざわざこっちをやる意味があるのかというのはあるかもしれない(厳密には現物ロングの要素も持つし)

 

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ちなみに前の記事で書いてたやつは借入によるポジションのヘッジ(損益の相殺)だったのだけど、流動性提供は価格変動によって返ってくるトークン量が変動するので、うまくヘッジができないことが分かった。

 

うまくボラティリティが低いところだけ流動性提供すれば勝てそうな気もするけど、そもそも現物価格がじわじわ下がり続けるとそれはそれでしんどいという話もあり、何ともなぁという感じ。ボラティリティ予測もう少し厳密にやってみてどうなるか次第。

 

追記:

レンジ内の各tickに対して指値を置いているという解説を見て目から鱗でした。俺はまだまだだ。。

 

と思ったけど、tick幅を限界まで狭めた場合、currentとlower,upperで3tick分の刻みになるはず。確かに流動性提供はそこまででしかできないけど、pool価格自体はtick価格単位で動くわけじゃないからちょっと指値っていう表現は違和感あるかもと思った。板取引だったら要は1pips離れた位置にbest bid,askおいている状態なわけで、本来価格は1pips単位で動くはず。でもAMMの場合はそうならないわけでちょっと違和感あるなと思った。価格計算ロジックと実際の取引ロジックが異なるせいなのかもしれないが