子供を観察してみるとごっこ遊びなんかをよくやっているのが分かる。
例えばおままごとなんかもそうだし、ヒーローごっこなんかもやっている。そこには料理はないし、家もない。敵も居ないし剣もないけれど、あたかもあるかのように認識してそれを楽しむ。
こういった何かを工夫して楽しむということにかけて子どもに勝るものはないと思うわけで、これは天才的アイデア力に支えられているからだと感じます。
しかし社会に役に立つアイデアと言う観点を持つと子どもは何も生み出せないです。
理由は2点。
- 前提とする知識がないから
- アイデアを達成する精神制御力がないから
例えば今から新たな数学の発見をするには、現在ある数学の知識を頭に叩き込んでいることが前提でしょうし、仮に何か新しいひらめきを得たとしてもそれを証明するという長い道のりが待ってます。
これはあらゆる社会的に必要とされるものに共通していることですから、子どもは圧倒的なアイデア力を持ってはいますが、何も生み出すことはないというわけです。
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実のところ知識量が増えるほど想像力が落ちるということがわかっています。いわゆる固定観念が邪魔をするってやつですね。
また面白いことに子供のように振る舞おうと意識するだけで想像力が上がったという研究データもあります。
つまりは先程書いた2点を抑えて、自分のアイデアを形にしようとすると、今度は創造力でつまずく可能性が上がるかもしれないという話です。
知識を獲得することやアイデアを実現することを努力と表現するとしたら、創造力とそれは相反する存在と言えます。
真に創造的な人間というのはこの相反する性質を乗り越えた人間なんでしょうね。