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苦味があるな?

インターリービングとかいう最強の学習方法

今日読んでた本で「ブロック練習は雑魚、インターリービングで学習せよ」って主張が載ってて、「は?そうじゃないやろ」と思ったので、理想的な学習方法について書きます。

 

1.ブロック練習とインターリービングの違い

 

そもそもブロック練習とインターリービング練習は何が違うのよって話ですが、これは

 

  • ブロック練習:一つ一つまとめて学習する方法
  • インターリービング練習:ランダムに学習していく方法

 

のことをいいます。

 

例えば、10個の英単語を学習しようというときに、現在形を覚えて過去形を覚えて過去分詞を覚えるみたいなやり方はブロック練習です。

 

インターリービングは現在形→過去形→現在形→過去分詞→過去形→現在形みたいにランダムな順序で勉強します。アメリカの学校とかだと個の順序はサイコロで決めたりするそうです。

 

ブロック練習とインターリービングの比較では

 

授業の翌日のテストでは、インターリービング練習グループのほうが成績が25%アップ
1ヵ月後のテストでは、インターリービング練習グループのほうが成績が76%アップ

https://yuchrszk.blogspot.com/2015/09/blog-post_13.html

 

ってほどインターリービングが優秀。(ただし24時間未満の超短期的な学習効果はブロック練習のほうが高いため、授業内での理解度で判断される教師はブロック練習を使ったほうが高評価を得られるというジレンマがあったりする)

 

2.未知のジャンルはブロック練習

 

なんの知識もない状態でインターリービングを行うと、むしろ逆効果になるという研究データがあったりするので、例えばこれから初めて世界史勉強するんだーって人はブロック練習で一通り触ってからのほうが良いっぽいです。

 

その後にインターリービングを行って完璧にするって形が推奨されてたりします。

 

3.インターリービングのやり方

 

意識的にランダムにやろうとするのは意外と難しいので、サイコロを振って、出た目に応じて学習するとか、ルーズリーフに学習することを書いておいて、ランダムに引き出して勉強するとか。そういうやり方があります。

 

4.なぜインターリービングは有効なのか

 

・物事の共通点と違いがわかるから

 

いわゆる抽象化思考の類ですね。未開の地の原住民は点線の四角と実線の四角を四角形としてカテゴライズできなかったり、赤い糸と赤いリンゴを赤色として共通項を見いだせなかったりするんですが、そういう能力を伸ばすのにも強いっぽいです。

 

それのなぜ有効なのかと言えば、あらゆるものって比較していったほうがその特徴とかが際立ってわかるからなんですよ。

 

例えばiphoneの強みを説明しようと思ったらパソコンだったりandroidだったりカメラだったり、他のデバイスと比較しないと伝えづらいじゃないですか。

 

だから複数のものをランダムに学ぶと「あ、今学んでる○○は××とこういう違いがあるのか」って学習効率が上がるわけです。

 

・途中の情報が頭に入る

 

人間は最初の出来事と最後の出来事だけ覚えがちっていう特徴があったりします。つまり途中の情報は抜けちゃうわけです。

 

そこでインターリービングを使ってランダムに勉強すると、本来途中に学習するはずだったものが、最初や最後に来たりすることでしっかり頭に入ってくれるというメリットが有るわけです。

 

・検索練習の形を取るから

 

基本的に時間を開けて学習するほど記憶の定着率が向上するので、ブロック練習のように短期的に同じことをやるより、長期的に何度か触れる形になるインターリービングのほうが学習効率が高まります。

 

ちな、検索練習というのは忘れた頃に思い出す学習方法のことです。

 

5.インターリービングでやっちゃダメなこと

 

・遠すぎる情報を混ぜる

 

インターリービングは、例えば歴史なら世界史と日本史、はたまた地理もやってみたり。その他時系列をランダムにして学習する方法で、つまり特定のジャンルを抽象化して類似するものと合わせて勉強しようって話なわけです。

 

歴史だったら偉人だったり地理なんかも関連を見いだせるジャンルですが、植物は流石に遠すぎて意味がないって話です。

 

・同じ知識が使えることを混ぜる

 

一桁の足し算をしたあとに二桁の足し算をやったからといってインターリービングにはならないって話です。

 

特定の偉人の勉強をしていて、出生の頃をやってたけど次は晩年みたいに混ぜたとしても、共通の知識になるためあんまり意味がないです。

 

識別性を高めるためには比較できるものじゃないといけないので、足し算と引き算の違いはそれを高めるけど、一桁の足し算と二桁の足し算は特に発見はないよねって話です。偉人も同じく、一人の人物を追いかけても識別性を高める助けにはなりにくいってことですね。

 

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割とブロック練習派閥の人間だったんで衝撃的な話でした。前に小説家の先生の話聞いてたら、ミステリ書きたいならミステリを1000冊読みなさいみたいなこと言ってたんですけど、全然嘘なのでは?となったり。

 

いやまあ細かく見ると、同じミステリ小説の括りでもトリックや構成、魅せ方は違うから識別性を高めることはできそうではあるけど……。

 

インターリービングの難しいなと思うところは、学習対象を抽象化して類似ジャンルと勉強していくってことですよね。より強いアイデアを生むには遠すぎず近すぎずなジャンルが良さそうに見えますし。

 

まあいろいろ考えます。おわり