固定化させる
相手の意見をそのまま固定化させたい場合は、なぜその意見を持ったのか理由を聞きます。
例えば離職を求めている社員に対して理由を聞いた場合、
- 仕事で疲れたから
- 人間関係がツライから
- 自分のやりたいことではなかったから
など、色々出てくるわけですが、この理由探しによって意見が強化され固定化されていきます。
辞表を持ってきた社員をやめさせたいなら理由を聞いておくといいです。
覆す
前提として他人の意見を変えるのは非常に難しいため、必ずしも達成できるわけではないことを書いておきます。
その上で、意見を変えさせたい場合は目的を聞くと良いです。
先ほどと同じように辞職を求める社員に「辞めてからどうしたいの?」と聞いた場合
- 自分のやりたい仕事を探す
- 人間関係に疲れたので休む
- 仕事で疲れたので、たびに出る
などが出てくるので、その目的をフォローすることを示します。
例えば、
- 自分のやりたい仕事を探す→どんなことをやりたいのか聞いて、辞めなくても出来るよう手を回すと伝える
- 人間関係に疲れたので休む→どのような問題が原因だったか聞いて、対処するチャンスをくれないかと聞く
- 仕事で疲れたので旅に出る→休職期間を設けるので、辞めるかどうかはその後決めてみないかとたずねる
などです。
問題があるから離れるわけで、逆に言うと問題がなくなれば離れる理由もなくなるため、覆したい意見には目的を聞くと対処がしやすくなります。
覆す2
もしひとつ目の覆し方でもどうしようもなかった場合、意見の内容にもよりますが異常なまでに賛同するなんて方法もあります。
過剰に支持された場合、自分の意見に疑問を持つ人が多く、そこから意見を崩すことが出来る場合もあります。
ただし内容によっては人格を疑われかねないので、まずは1つ目の覆し方を試すとよいです。(辞職を求める社員に「そうだ、君は絶対やめたほうがいいよ!」とか言うのは流石にイカれてるので)
あとはセールスの鉄板技術を使っておくと良い
1つ目、人は提案に対して警戒心を抱きがちなのでそれを解くために自分から相手の疑問点に触れてフォローするというのが強いです。
例えば人間関係で辞めたいという人に「なんとかするよ!」と伝えても、(今まで何にもしてくれなかったくせに……!)と思われるのが関の山なので、
- ”今まで君の苦労に気づけなくて済まなかった、力不足と思われるかもしれないが”一度だけ私に対処する機会をくれないか
と、相手の警戒心の種に触れておくと要求が通りやすくなります。ただし相手の警戒心が薄い場合や考え方が異なってしまった場合、無駄に視点を増やすだけになるので”相手の目線に立つ”というのが肝になる技です。
2つ目はbyafと呼ばれるもので、言葉尻に「強制するつもりはない」みたいな選択の尊重を見せるやり方です。
先程書いた例文に付け加えると、
- 今まで君の苦労に気づけなくて済まなかった、力不足と思われるかもしれないが一度だけ私に対処する機会をくれないか。”もちろん強制するつもりはない”
みたいな感じ。言葉選びはケースバイケースで、無理にとは言わないとかでもいいです。