INTP型のブログ

苦味があるな?

いまさらインターステラー

ある本の影響で、できる限り見たことのない映画を見ていこうという気持ちが強まったので、目に入ったインターステラーを見た。

 

多分一番のカタルシス(すっきり感)は、『冒頭のGhostが実は事象の地平線から”彼ら”に助けてもらった父がメッセージを送ったがゆえの現象だった』。だと思う。

 

後は『人間はまだまだ未熟な存在だから愛の力をわかってない、愛は力として作用する』みたいなのも主題に入ってきそう。アメリアがエドモンドだっけ?恋人の星に行きたいがゆえに構築したトンデモ理論が実際はあったみたいな話の流れは刺さる人には刺さりそう。(俺はどうしてもはてなマークが浮かんだけど)

 

個人的に退屈さを感じてしまったのだけど、おそらく試練に対しての解消の数が少なかったからだと思う。

 

例えば最初、ミリーだっけ?水の惑星にたどり着いた時、なんの成果も得られず乗組員が一人、アメリアの判断ミスによって死亡するし。

 

次はマン博士の惑星に行ったら、23年間も健気に待っていた乗組員が爆死。マン博士は母船を乗っ取ろうとして爆死。母船は吹っ飛んであわや大惨事。

 

最後の母船はなんだかんだ搭乗に成功したのでここはカタルシスがあったけれど、延々と下降トレンドというか、マイナスイメージがやってくるだけでなんというか苦しいなという印象が強かった。(他にも娘とのすれ違いなんかもあったけど、あれはなんだかんだ解消されはしてる(ただメリーバッドエンドというか、死に目にちょっと会えただけというのは悲しさもあるけど。てか息子のこと気にかけなさすぎだろ親父))

 

まあ下降トレンドが延々迫ってくるというなら、ハルマゲドンだって似たようなものなんだけど、なんていうか選ばれし乗組員たちってイメージがあったから、判断ミスであっけなく犬死にみたいなのが多くてなんだかなぁという気持ちになった感じ。登場人物を死なすのは良いけど、その死に意味があって欲しかった。フィクションぐらいさ。これがリアルと言われたらそうなのかもしれないけど。

 

科学考証がとても優れた作品ということで、正直ワームホームや事象の地平線の可視化が正しいのかどうかと言われても正直わからんのでなんとも言えない。幻想的で凄いなぁ(小並感)って気持ちだった。

 

どちらかというと1時間で7年経つような惑星に、いくら宇宙服着てたからって普通の活動できんのか?って細かい疑問を解消して欲しかった気持ちがある(作中でも重力の影響で~と言ってたので、そこを第二の惑星として限られた時間の中でチェックしにいく意図がよくわからなかった)

 

そもそもの話なんだけど、コロニー内に居住空間を構築できるんだったら地球の衛星上に乗っけてそこで生活するんじゃ駄目だったんか?(地球に住めなくなる理由は疫病による自然消滅からの窒息らしいし)宇宙に出たのはあくまでプランAを考えていたからで、でもそれが嘘だったことをマン博士たち初期メンバーは知ってたわけでしょ。危険冒してまで新たな星探した意味どこにあったん。プランAなかったらプランBを惑星単位でやるって意図だったんかね。よくわからん。

 

てか考えてみると、疫病で酸素供給ゼロになることによる窒息って設定凄まじいな。まあこれはこういうもんだで受け入れられるけども。問題に対しての解決策がなんか納得できないことが多かった感じがした。

 

この作品から学んだ教訓は

 

  • 試練に対しての解決の際、何かを失うときは明確な理由をつけたほうが俺的には楽しい
  • 悪いこと(判断ミス)した人にはちゃんと罰(もしくは謝罪フェイズ)を与える(多分アメリアを黒人が責める→主人公がもう済んだことでかばうとかしないと、視聴者のヘイトが解消されないと思った)(他には割と言いたい方だった娘とか)
  • 違和感には説明を入れる(ここは製作者視点だけだと足りなくなりがちだと思うから、第三者の目を入れないと難しそうではある)(例えば23年間一人で生活してよく精神崩壊しなかったなとか、23年起きてたっぽいけど食料無駄すぎひん?とか色々)

 

逆に面白さとして学んだのは

 

  • 親子愛は泣ける(というか無償の愛は大体泣ける)
  • 直接的意思疎通ではなく、間接的意思疎通は泣ける(今回でいうと次元超越てきなあの親子でしか出来なさそうな疎通→つまり愛)(他ベタなものだと死に際に残した何かとか)
  • 感情的主張は賛否ガッツリ分かれがち(アメリアが恋人の惑星に行こうとしたシーン、あれは共感できる人とできない人で賛否がっつり分かれそう)(特にああいった命がけだったり、今後が大きく左右される重要なシーンだとより分かれると思った)
  • 意味わからんってシーンはなんだかんだ目を引く(冒頭のコーンをなぎ倒しながら車で爆走するシーンは「え、いいの!?てかなんで!?」ってなって目を引いた)(そういやあのドローンは結局何だったんだろうね、戦争の名残とかでずっとさまよってたんすかね)
  • 死は泣ける……?(乗組員が水の惑星で犬死したときは別に泣けはしなかった、どっちかというと「アメリアさぁ……」ってなったので、どう死なせるかが重要)(多分最後で父親死んでたら悲しくなったと思うので、重要なのは死ぬ代わりに何が出来たかなんだろうね)(アメリアのシーンもボックス回収できてたら、死ぬ代わりにボックス回収って成果が手に入ったので泣けるシーンになったのかもしれない、わからん)
  • 時代はファストだろうなと思う(描写が丁寧であるがゆえに冗長な感じがした、多分これは昨今のファストコンテンツに慣れすぎてるから堪え性が無くなってるのもあると思う)(テキスト媒体でこれを使うなら、地の文におけるその描写は何を伝えるために書いたのか明確にできるようにしたほうが良いんだろうなという思い。無くても良さそうなら削る)